昭和型板ガラス「からたち」

リフォーム工事で伺ったお客様のお宅で、昭和型板ガラスの窓を見つけました。

こちらのデザイン「からたち」は、昭和41年に日本板硝子㈱が発売した型板ガラスです。ミカン科の「からたち」の葉とトゲの模様を切子技法で表現しています。


このような模様つきのガラスは、1950〜70年代までは一般的なものだったのですが、現在国内で生産されているのは、シンプルな「霞」と「梨地」の2種類のデザインのみです。

蛍光灯のなかった時代、窓のある部屋と隣室との境に型板ガラスの建具をはさむことで、適度な不透明性により部屋の独立性を保ちつつ、外の光が奥の部屋まで届くため、使い勝手が良く、普及しました。その後、さまざまなデザインが生まれたそうです。